職場の4分の1がコロナに感染し、前の席と隣の席の人がコロナになったせいか、遂に私もコロナに初めて感染した。
実態としては、ワクチンの副反応と同じレベルの苦しさ(副反応があった人です)で、2日間38.5℃で悪寒と全身の軽い痛みと咽喉の不調がすべてだった。
味覚は正常で、食欲も普通にあったのだが、感染から3日を過ぎてからふと「匂いが感じられない!?」と気がついた。
現在、発症日から約10日経過したものの未だに嗅覚が機能していない。
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五感のうちの1つを奪われるとは思っていなかった。
コーヒーを飲んでも香りが存在しない。
これではただの黒くて苦い墨汁である。
熱も下がって10日が経過するが、未だに咽喉に違和感がある。
2類のピーク時にエッセンシャルワーカーとして働いていたが、その時の患者たちは重症化リスクがある項目を抱えていたものの、無症状の患者が多かったことを記憶しているのだが、今となってはその無症状が羨ましい限りである。
今回、初めてコロナに感染して大変惨めかつ周りに申し訳が立たなくて居た堪れなかった。
幸い、自分は隔離を徹底したので自分以外の家族全員は未だに1度もコロナに感染したことはない。
今後も避けられるのであれば避けたいものである。
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それにしても「匂い」の存在しない世界とはこんなものなのか。
触れられ、見られ、味わえ、聞こえるものの、鼻を通じた情報が処理されない世界。
「後遺症」という恐ろしい単語が脳裏をよぎり、夏の終わりに少し泣いた。
この喪失感やもの寂しさは、いよいよ秋?