前回の続き。
ここ数年、人生を考えてばかりいる。
もちろん考えるだけでは意味がないので、少しばかり向かい風に抗って行動することも時には試みており、具体的には現在毎月資格取得キャンペーン実施中であるし、数年前からの人生初体験チャレンジキャンペーンも継続中である。
とはいえ実行力に欠けるのは確かである。
ふと周りを見渡してみれば、結婚や転職、キャリアアップなど実際に起きているというのに、自分ときたら特段何も変化がない。
貴重な20代、私は一体何をしてきたのか。
今、何をしているのか。
これから何をすべきなのか。
◇
きっかけこそ一人の推しによる影響で資格取得を思い立ったが、思い立つには既に手遅れだった。
現在職場にて取得命令が出ているFP1級だが、実際当時社会人3年目だった同期が5人ほど取得している。
(参考までに入社当時の同期200人のうち5人である。ダメダメ企業のため50人が既に退職していると思うので概算で3%の取得率。)
ちなみにインセンティブとして合格報酬15万円。
他の資格については合格報酬は受験料相当額分のキャッシュバックであることを考慮すると随分な厚待遇である。
取得者全員がエリートだと思っていたが(実際取得者5人のうち東大1慶應1横国1その他2である)、どうやら必ずしもそうではなく、正直入社当時一部の同期の間でキチガイ認定されていた者も資格を獲得している。
そう、正直甘くみていた。
他人のことも、自分自身の現実も。
とりあえず人並み程度に頑張ってますアピールさえしておけばなんとか生き抜いていけると思っていた。
とりあえずの現状に甘んじていた。
だが社会人4年目となるともはやそんな甘えも通用しなくなってきている。
社会人になりたてなら許されることももはや罷り通りはしない。
気が付けばいつの間にか所謂普遍的人生から取り残されていた。
◇
高校の同級生の話を久々に耳にした。
しかもエリート達の近況ばかりを。
海外のコンサルで働く人もいれば某一流大手企業に勤める者も多くいる。
結婚し子どものいる人や既に転職している人もいた。
先日、直接やり取りした同級生においては、院卒から某大手企業に勤め始めて4ヶ月ほどで、業務とは全く関係の無い「気象予報士」という難関資格を独学で取得していた。
本人いわく「コロナで暇だったし趣味的な感覚でちょっとやってみたら受かったよ~」とのこと。
途端に自分自身が恥ずかしくなった。
気象予報士と比べ、特段難関資格でもない弱小資格の数々を数ヵ月に亘り日常業務との間で喘ぎながら取得してきたと思っていたが、まるで土俵が違った。
私など比較対象にすらならない。
ふと俯瞰的に捉えてみるとそもそものキャリアから異なる。
私は高校時代に精神的に挫折して以降、勉強を含め何事にも取り組めないようになり、第一志望大学の受験すら諦め、かつて中学時代に第一志望であった現役で受かりそうな国立大に縋った。
浪人する根性もない負け犬だ。
しかしその気象予報士合格の同級生は違う。
浪人してでも旧帝大に進学し、飛び級して浪人をクリアにし、院卒で某大手企業勤務で初年度から業務の片手間で趣味の範疇として気象予報士合格を果たしている(勤務先の業務とは一切関係ないとのこと)。
重ね重ねになるがキャリアが違う。
そして何より、人となりが違う。
皆、私みたいに性格、ルックス、身長、頭脳、ステータスすべてがクズな人間ではない。
某出来事以降、諸々人生を諦めてしまっていた私は、将来の展望などそもそも描くことができず、公務員試験と民間就職もとりあえず並行しその二者択一の中で不正解の方を選び、自らの責任での選択をああだこうだと不平不満を漏らしながら惨めに生きている。
FP1級や気象予報士を掴み取る同期達とは決定的に違う。
一度折り目が付いた紙を広げ直したところで2度と綺麗には戻らないように、私は一度の挫折ですべて諦めてしまう。
◇
とはいえ、人生の賞味期限が刻一刻と近づいている。
黙って自分の市場価値を上げろ。
さもなくば公務員になり安定を掴みとれ。
人生ガチャに恵まれず、望んだステータスを手にすることができなかったとしても、だからといって蹲って何もしない訳にはいけない。
生きている以上は否が応でも現在進行形の椅子取りゲームに参加させられている。
コロナの今、まだ座るタイミングではないとしても、今できることをやるしかない。
普通の人が人生におけるプラスを積み重ねているなか、私みたいな生まれながらにしての負け犬はまず第一にマイナスをゼロに戻すことから始めなければならないのだから。
行き遅れてしまったが、そろそろ追いつきたい。